車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2016.09.28 Wed
 「時代の流れとBP業」

 大概の人は保守的で、ペースを乱される事を嫌います。明日も今日の延長で、恙無く生きていければと願います。リペゾウも同じで、できれば新しい事を始めたくありません。これが本音です。しかし業界の現況を観察すれば、そんな悠長な事も言ってられません。自動車鈑金塗装業界の現況のイメージを、客観的に見て文章化すれば、こんな感じです。

 断崖絶壁の崖に渡された丸木橋の真ん中で、嵐に遭遇しました。足がすくんで動けません。とりあえず動かないでいれば、なんとか今日明日は過ごせそうです。でも段々と風が強くなってくる気がします。天候が回復しないかなぁと、ひたすら願います。しがみついてる丸木橋を見たら、思っていたより腐っています。時々、ボロボロと欠けて、谷底に落ちていきます。少しづつ丸木橋が、細くなっていきます。この橋は平気かな?早く風が止まないかなぁ?そんな事を考えながら、ひたすらしがみついています。時間ばかり過ぎていきます。

 前に進むか後に下がるか、それとも下に落ちるか。大きな選択肢は3つしかありません。どれを選ぶのも自由です。しがみついてる丸木橋が痩せ細っていく状況下では、そこに留まっているほどリスクが増大します。時代の流れが早くなっていて、一昔前に10年を要した変化が、動き出せば3年で現実化します。這いずってでも前に進むか、または後ろに下がるか、決めなくてはならない時期です。

 この先を完璧に見通すのは不可能ですが、劇的に変化すると思えます。最も影響が大きい要因は、自動運転の現実化です。自動運転の最終目的は、事故削減や渋滞解消に因る社会インフラの効率化です。まだレベル2に入ったばかりですが、技術的にはレベル3も可能です。レベル3が始まると、事故は激減します。もちろんいたずら傷とか自然災害とかで、仕事が全て無くなるわけではありませんが、市場規模が3割程度まで縮小すると予想してます。

 故障しないし、事故も起こさない。車庫入れまで勝手にやってくれる車ばかり走り始めたら動かないから来てという電話もありません俺の腕を見ろと言っても、凹んでる車もありませんそんな時代に向かって、世の中全体が動いています。鈑金屋として生き残っていくつもりなら、今から準備が必要です。仕事量を確保する為にも、関連業種への進出は不可欠になります。コア事業に関連事業を絡めて、太い柱に入替る事が必要です。

 実際にレベル3に入るには、モラルや法の整備、そしてセキュリティの革新が必要です。特に問題となるのは、セキュリティ関連でしょうか。テロの標的には最適ですから、世界的な統一規格が必要です。修復車の再検査とか、認証制度全体も見直されると思います。様々な利益団体の意向が絡み、調整も必要ですが、時間があるようでありません。各国の自動車産業の命運が掛かります。主導権を握る為の競争が、激化していく筈です。予想以上に早まる可能性も捨てきれません。

 BP業の大きな流れは以上ですが、これ以外にも小さな、ニッチな流れが沢山出来る筈です。アンテナを張り、前向き捉えていけば、鈑金塗装の技術を活かして事業拡大していくのも可能と思えます。時代の流れに乗れるかどうかで、相当な差がでる事だけは確実です。現実に、今この瞬間に、前に一歩を踏み出せるかどうかが全てです。眺めているだけの方は、橋と一緒に落ちます。価値観は様々です。好んで落ちるなら、それはそれで良いと思います。でも本音はどうなのかと、心を見つめ直す時期です。

続く
 
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 両親は見合い結婚です。見合相手が鈑金屋と聞かされた母は、自動車の鈑金屋って何?と思ったそうです。当時は、そのくらい知名度が無い職業でした。暫くして週刊誌に、これからの花形職業として、自動車鈑金屋が紹介されたそうです。一叩き百円の仕事で、高収入が期待されるという内容だったようです。高度成長期に向かっていく、モータリゼーションの黎明期です。多くの方が夢を持って、自動車関連の職業についた時代です。それから60年近く経ちました。

 どんな業種でも黎明期から成長期、そして安定期に入り、、50年も過ぎれば衰退期に入ります。栄枯盛衰は世の習い。BP業も同様です。時代の流れは止められません。ただ今後10年に予想される事は、従来の問題とは、本質が違います。

 かってBP業界の誰もが経験した事がないほど、仕事量が短期間に激減します。不確定要素が多々あって、どのくらい減少するかは不透明ですが、楽観的な予想でも40%減と囁かれています。でも本当に怖いのは、仕事量の減少ではありません。たとえ総需要が半分になっても、工場数も半分になるなら、現状のバランスは崩れません。2020年までには淘汰されると、工場数の大幅な減少を予想する方もいます。甘いですね。自分の予想は違います。

 BP業界を構成する工場の大半は、家内工業に毛の生えた程度の零細企業です。鈑金屋のオッサンが廃業して、どうやって食べていくのですか?人生50年の時代と違います。長生きするし元気だし、金も必要です。今から他に勤めても、よくて手取り20万です。設備の償却も済んでいれば、手元に月10万残ればという感覚で営業継続します。新しい設備は一切導入しません。対応できない仕事は外注します。人間関係は豊富ですから、何も困りません。企業として破綻していても、本人が食うには困りません。

 BP工場数は、いっても3割減程度ですかね異業種の参入は続きます。下手すると競争相手が増えるかもしれません熾烈な競争が始まったら、仕事量の確保が優先されます。修理相場は上がりませんが、専業店のコストだけは上がります。新規の設備投資を続けていかないと、新しい車に対応できません。考えると、冷や汗が出てきます。こういう未来図は悲観的すぎますかね。10年後に読み直して、杞憂だったと思えるなら幸いです。

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