車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2013.12.18 Wed
 やっと時間が取れました。前回、業界末端までを含めたコンセンサスが必要と書きました。リペゾウの考えるコンセンサスの内容は、下記8項目です。各項目は関連し、内容が重複する部分もあります。思考も推敲も不充分ですが、問題提起する意味合いで発表します。

 鈑金塗装業の現状認識
 現状復元への認識
 保険制度への認識
 自研指数の見直し
 料金交渉相手の見直し
 コンプライアンスに対する対応
 生活者に対する広報活動への認識
 車協の意義

 1の鈑金塗装業の現状認識です。国産乗用車の復元修理を主業務とする専業工場のビジネスモデルは、完全に破綻しています。普通の能力を持った職人が、普通に働いて得る工賃売上だけで、正常な経営を行なうのは無理。一般整備・車検・点検、保険販売、車販・用品販売等を並行して行う中で、工賃売上の不足分を補填していきます。鈑金塗装技術を核にしたミニデーラー的な展開によって、会社として利益を出すのは可能ですが、それだけで良いのかと考え込む日々です。

 質の良い職人を育てる為には、本人の意欲と正しい基礎研修、そして圧倒的な作業経験数と遊び心が必要です。一線を超える部分は、言葉では伝えられない。本人が体感して会得しますが、そこに至るまでの場数を踏ませるのに、経営者として難しさを感じます。鈑金塗装作業だけに集中していても、一定ラインの収入が見込める状態にしなければ、次の世代は育ちません。職人の高齢化が進む中で、技術の継承が困難になっています。
 
 2の現状復元についての認識です。車両の機能・走行安定性・強度・耐久性・美観を、事故前の状態に戻す事が現状復元です。車両の機能や走行安定性に関しては、100%復元が当然。修理後に真直ぐに走らない状態なら、賠償金を払うくらいの覚悟も必要です。次の車両の強度や耐久性に関しては、復元度合いの客観的判断が困難です。単純に強度が高まれば良いというものではありませんし、耐久性の判別には時間経過も必要です。プロの姿勢としては、100%復元を追及すべきでしょう。

 美観の復元に関しても、客観的判断が困難です。作業者や顧客各自の主観で、判断が異なります。微差を追求すれば、想像以上の手間が掛かります。新車なら新車の状態に戻すというか近づけるという解釈で、職人としての腕の見せ所と頑張ってきました。何十年も頑張ってきた中で、経済性を考慮しない追求は無理があるのに気づきます。新品部品価格が1万円だから、鈑金作業は7千円がアッパーという考え方にも、矛盾を感じます。仕上げるまでのプロセスよりも、顧客に提供する仕上り品質で、価格は決定されると考えます。新品同様の仕上りや保証を求めるなら、鈑金修理でも1万円です。

 視点を変えて続けます。暫く前に、あるお店で、過去に食べた記憶が無いほど美味しいお肉を堪能しました。何故これほど美味いのかを聞いたら、なんと半日掛けて焼いてるとの話掛けた時間と比べると、味の差は微妙ですが、価格には反映されています。また数年前にも、ご縁があって、修理後のスーパーカーを観察できました。協定見積書から作業部位は分かりますが、時間を掛けて観察しても、修理箇所を判別できない。どう見ても、まっさらの状態です。記載されてる工賃合計は数百万単位技術も凄いけど、請求金額も凄かった。

 しかし落着いて考えてみると、スーパーカーを直すのもカローラを直すのも、基本的には同じです。何十分の一の金額で修理して、仕上りを比べるのも馬鹿げています。現状復元にもピンからキリまであり、どのレベルを要求されるかで、価格が変化するのも当然と思います。どんな物でも、本当に良い物は高いし、他業種なら価格差が10倍以上も珍しくはないです。鈑金塗装業の料金体系が、保険使用時の料金を基準として成り立っているならば、その料金での復元レベルについての、業界単位でのコンセンサスは必要です。

続く


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