車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2013.02.13 Wed
 昔は各処に、名人と呼ばれる職人さんが居ました。私も駆け出しの頃は、そういう方を目標に頑張ってきました。邪魔にならないよう注意しながら、横で作業を見せてもらったのも、懐かしい思い出です。

 当時は何も教えてくれません。他社の人間に作業を見せるだけでも、最大の好意です。素晴しい仕上りだなぁなんて感嘆しながら見ていましたが、今現在なら、あのレベルの仕上りは、どこの工場でも可能です。材料も設備も工法も、全てが進化しました。平均的仕上りレベルは格段に上昇しましたが、修復料金は逆に下がりました。職人の年収も下がりました。何かが変です?

 世の中どんなものでも、ピンとキリがあります。良い物ほど値段が高いのが普通です。事故車の現状復元作業も、品質が高まれば、修理代も高まるのが正常な状態の筈。生産性が上がった分だけ、修理代が下がるのも当然という考えもありますが 、付加価値の上昇が全く考慮されていません

 品質の上昇を価格に転化できなかった要因の一つは、業界が生活者を見ずに、損保相手の価格交渉してきたからです。一部の高級車を除けば、基本的には車は実用品です。通常、実用品の復元作業は、工芸品や美術品並みの外観精度は要求されません。機能すべきところが機能していれば、何の不自由も無い筈です。保険対応の修理費は、その前提に拠って算出されているとしか思えません。

 試しに指数を使用して、レクサスLS600Hとアルトの塗装料金を算出します。条件はフード修理1/1、水性ベース、シルバー、ノン耐スリ、材料代割合14%、レート¥6500-です。レクサスが¥71300-、アルトが¥47500-です。両車の価格差を見れば、付加価値が殆ど考慮されていない事は歴然です。

 他の業種と照らし合わせると、ピンキリの価格差の僅少さが、より鮮明になります、回転寿司なら1貫100円ですが、普通のお寿司屋さんで1貫150円で食べれますか?何百円とかしません?店によっては1000円以上の請求をしてきます。付加価値の算出は、原価が幾ら?作業時間が何時間?とかいう次元だけとは違います。

 現状の一般的な鈑金工場の仕上り品質は、キャンペーン中の大特価みたいなものだと、個人的には思っています。生活者にとっては喜ばしい事ですが、現場の職人さんの平均年収が300万台なんて話が出る事を考えると、どこかに無理があります。

続く


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