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車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2018.09.26 Wed
 お得意さんから、「走ると振動が。」と電話です。そのまま来社してもらい、同行して試乗です。乗って即、分かりました。「この車、寿命です。修理できるけど、半端なく費用が掛かりますよ。諦めて、買い替えましょう。」と返答しました。16年落ち、20万キロ越え。新車から、よくぞ乗りました。

 次の車が見つかるまでの代車を出して、確認の為に片側タイヤを外しました。案の定です。サスペンションロワアームのブッシュがボロボロです。この調子だと、他も似たりよったりの筈。限界を超えました。1年前から、もう無理とアドバイスしていたのですが、未だ大丈夫と乗り回していたんですね。気持ちも分かるけどなぁ

ゴムヘタレ (1)

ゴムヘタレ (2)

ゴムヘタレ (3)

 車のエンジン・ミッション・サスペンションは、ボデーにガッチと付いているわけではありません。間にはゴムブッシュやマウントが挟まっています。見方によっては、宙に浮いている状態です。ゴムは経年変化で弾力が無くなり、やがて割れます。1個2個じゃなく、沢山あります。全部を取替たら、凄い金額になります。お金を掛けて直しても、他の部分が壊れる可能性も高いです。だから未だ大丈夫なうちに、腰を据えて次の車を探す方が、経済的には絶対お得です。諸行無常。手を入れ続けない状態で、永遠に乗れる車はありません。別れの日が訪れます。


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2018.09.19 Wed
 先月ですが、「今後も現行の指数を使用するなら、法定労働時間内で指数どおりに作業すれば、年収500万くらいは目指せる対応単価が必要です。ロボットのように無駄なく理想的に働いても、年収400万にも達しないのが現状の指数と指数対応単価による料金体系です。」と書きました。この文章について、補足説明します。

 法定労働時間は週40時間。年間52週休まずに働けば、2080時間。仮に指数対応単価が¥6500-の場合で、工賃売上は1352万円。稼働率70%として、工賃売上は946万ちょっと。このうちの何割を作業者が取るのか、労働分配率が問題になってきます。一般的な労働分配率は40%から60%の間で、業種によって変わります。人力に頼る労働集約型になるほど、分配率は高くなります。自動車整備業という大枠内での平均は、60%前後と予想されます。

 仮に労働分配率60%とすれば、作業者の手元には567万ほど残ります。それで充分なのかといえば、そうでもありません。567万という数字は、人間離れした作業者が休みなく働いた時の数字で、あくまで理想値です。現実では不可能に近い数字です。しかもレス率を考慮していません。下請け仕事で30レスもしてるなら、その時点で終わります。更に言えば、労働分配率60%が適正かどうか、持続可能なのかという問題もあります。

 リペゾウが就業した頃の鈑金業界は、文字通り労働集約型の仕事でした。職人のマンパワーで売上を出していきます。当時は自分の給料の3倍稼げと言われました。あの頃の鈑金工場が、一番儲かったと思います。それから暫く経つと、皆が競って、フレーム修正機や塗装ブース等に設備投資をする時代が訪れます。家族経営の零細事業所でも、1千万単位の投資を行います。多額の投資を行なっても、人手を介さないと仕事が進みません。自己満足と負債だけが残ります。現在まで、この流れが続きます。

 自動車鈑金塗装業は、基本的には労働集約型の仕事です。でも同じ労働集約型のコンサルタント業などと比べると、設備への投資額は大きいです。環境問題等も考慮すれば、今後も投資額は増大します。今以上に経費が掛かります。減価償却まで考えれば、分配率40%くらいに抑えたい。でもそれをしたら、働く人が逃げ出します。最近になって、仕事はあっても人手が足りないという話が、各所から入ってきます。補助作業者ではなく、自立して仕事ができる作業者が足りません。次世代が育っていません。育つような環境も必要です。


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2018.09.12 Wed
 テニスの全米オープンで、大阪選手が優勝しました。中継を見ていた沢松さんが( ;∀;)、その気持ち、凄く分かります。自分が初めてラケットを握った40年前に、憧れていた日本人選手の世界ランキングを調べたら、200位前後だった記憶があります。世界とのレベル差が大きかった時代を記憶してるだけに、テニスファンの1人として格別の思いがあります。

 トップクラスは幼少期から、凄まじい量の打ちこみをしています。上に行くには才能が必要だけど、絶対的な練習量も必要になります。自分はセンス無かったけど、練習は人一倍やりました。1回3時間を週5回.。丸1年も継続すると、ラケットにボールが載る感覚が掴めるようになりました。単純にボールを打ち返しているように見えますが、自分の感覚の中では、飛んできたボールを受けて押し返しています。押し返しながらラケットを上に抜けばスピンで、下に抜けばスライスです。たぶんゴルフでも上級者は、クラブヘッドにボールを載せている感覚があるはずです。

 暫く前の記事で、こんなのがありました。 徒弟制度が必要かという内容の記事です。diamond.jp/articles/-/178542

 読ませていただいての感想ですが、職人の世界が分かっていません。理屈抜きで、ひたすら叩いたりパテ研ぎしたりする中でしか、掴めない世界があります。半端ない量の仕事をこなしていくと、ある日突然これで良いと、自分なりに納得できる瞬間があります。その時に、一気に技術レベルが上がります。それの繰り返しです。サラリーマン的に常に定時で帰っていく人だと、絶対的な経験値が足りないので、この領域には普通は入れません。

 ブラックと断定されてしまいますから、経営者としては強制できません。そこそこレベルの技術者で満足ならかまいませんが、職人として生きていくなら、寝食を忘れるくらいに集中する時間が、少なくとも3年は必要です。昔は理屈抜きで、それができる環境がありました。弊害も現実にありましたから、昔に戻せとは言いません。でも行き過ぎて、逆に窮屈な感じがしています。今の日本では、本人が自発的にやるしかありません。

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2018.09.05 Wed
 リペゾウが免許取り立ての頃では、新車から5年も経つと、腐食でボデーに穴が開いてきました。そろそろ買い替えろというサインです。今の車では、10年落ちでも考えられません。10万キロ越えても故障しないし、1台の車を長期間に渡って乗る方が増えました。それに伴って増えてきた仕事が、塗膜の劣化補修です。一昔前なら〇〇チャビンとか平気で言いましたが、今時そんな差別用語を言えば刺されます。

禿茶瓶 (1)

禿茶瓶 (2)

 国産車の塗膜の性能は、飛躍的に上がっています。量販車レベルでは世界最高水準と思いますが、さすがに15年近く経つと、経年変化で割れてきます。まだ乗りたいから修理してと持ち込まれますが、普通に見積すると、えっ!と驚きます。劣化した塗膜全体を剥離後にサフコートして、下地を作ってから再塗装します。けっこうに手間暇が掛かります。修理金額も高くなります。

 なんとかリーズナブルにという要望に答えるため、最近おこっているのが、塗膜表面の部分剥離です。劣化の程度にもよりますが、大概は表面のクリヤーコートとカラーベースで、劣化は止まっています。その部分だけを剥離して下地を作り、そのまま上塗りします。ブツ取や磨きもせずに終了です。手間を省いたぶんだけ、お安くできます。これで充分という方が多いです。

 エアーサンダーに180~240番のペーパーをセットして、劣化してる部分だけを削ぎ落としていきます。局部的な凸凹や深い傷が入らないよう、手の平の感覚を頼りに平らに、段差ができないように削ぎ落とします。ある程度まで削ぎ落としたら、ペーパーを360~600番に変えながらの仕上げ研ぎです。自分で言うのも何ですが、単純な作業ですが、難易度は半端なく高いです。生粋の職人なら短時間でやりますが、普通は無理です。下地を凸凹にして、部分的には鉄板まで出して、再サフコートするのがおちです。

禿茶瓶 (3)

 2時間ほど掛けて、フードとルーフの劣化部分を一皮剥きました。かなり疲れます。

禿茶瓶 (4)

禿茶瓶 (5)

 このまま脱脂清掃・マスキングして、上塗りしたら終了です。あと5年くらいなら、充分もちます。

禿茶瓶 (6)
禿茶瓶 (7)



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