車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2015.06.24 Wed
 ご近所のT社長が、見慣れないサンプル品を持ってきました。鉛電池活性剤Super-Kと書かれています。廃棄バッテリーに投下すると、性能が復活するそうですお仲間が開発元との話で、宣伝してよと言われましたが、本当に復活するのでしょうか?話のとおりなら、サイズの大きな高額バッテリーへの需要を見込めます。テストしました。

鉛電池活性剤 (1) 

 廃棄バッテリーを用意しました。

 鉛電池活性剤 (7) 鉛電池活性剤 (6) 

 鉛電池活性剤 (4) バッテリーチェッカーと比重計で、現状を確認します。

電圧12.58V、CCAは31、比重計で1.210。電圧は良しとしても、CCAは完全にアウトです。比重もレッドカード寸前です。このバッテリーは、いくら充電しても、もう蓄電できない状態です。本当に復活するのでしょうか?梱包された袋を破り、セルにSuper-Kを投下します。

 鉛電池活性剤 (3) 鉛電池活性剤 (2) 

 このまま1週間くらい放置してから、様子を見てくれとの話です。結果はどうか?また、報告します。



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2015.06.17 Wed
 東海道53次の12番目は沼津宿です。そこから西へ1里半行くと、13番目の原宿です。現在は、沼津市の一部です。300年前の江戸中期、この原宿の松陰寺に、白隠禅師が居ました。臨済宗中興の祖と呼ばれ、「駿河には過ぎたるものが二つあり、富士のお山に原の白隠」と謳われた名僧です。興味深い逸話が残っています。

 白隠の檀家で、未婚の娘が妊娠しました。怒った父親が、相手は誰かと問い詰めると、娘は白隠と答えました。父親は「このエロ坊主め!」と、怒鳴り込みました。禅師は何一つ言い訳もせず、「ああ、そうか。」と言って、生まれた赤子を引き取って育てました。多くの檀家や弟子が去っていきました。栄えていた松陰寺が荒れ果てていく中で、禅師は何一つ態度を変える事無く、子を可愛がりながら育てていきました。

 3年後、娘は良心の呵責に耐えかねて、父親に嘘をついていたと白状しました。父親は仰天して禅師に謝り、子を引き取りたいと申し入れました。禅師は「ああ、そうか。」と子を返しました。去って行った檀家や弟子が詫びを入れて戻り、白隠禅師の名声は以前より高く、お寺も繁栄しました。

 おそらく、本当にあった話と思えます。滅茶強烈です。いかに悟りを開いた名僧といえど、人間としてのレベルを超えています。濡れ衣を着せられた状況下で、一言も弁明もせずに、全てを受け入れています。「これで、いいのだ!」バカポンのパパですかとてもじゃないが、真似できません。逸話を最初に聞いた時から、禅師は何故、弁明もせずに受け入れたのか?謎でした。

 先日の夜半、いきなり閃きました。「これで、いいのだ!」思いが具現化すると信じれば、目の前の災難は、現実であると同時に、過去であり未来であるといえます。過去の怒りや不安が、今この時に現れました。この災難は必然です。禅師は否定も肯定もせずに、全てを受け入れて味わいます。完全にニュートラルな状態で、全てが昇華されます。わが身の潔白を証明しようとする行為の奥底には感情があり、それに因って新たな災難の種が生み出されていきます。因果を断ち切る為には、この対応が最も合理的且つベストな選択と思えます。今回は、自分の考えをまとめる為に書きました。自分としては納得ですが、読んでる方には訳の分からない話で

 DSCF6530.jpg  DSCF6534.jpg 禅師ゆかりの八畳岩

  岩の上は、アレッ!と思うほど綺麗です。ここで座禅修行したと伝えられています。リペゾウも座禅しようかと思いましたが、止めました。邪念と妄想に満ちている身では、場を汚してしまいそうです



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2015.06.10 Wed
 フレーム修正で完璧な寸法出しをした筈なのに、リセット後の建付け調整に時間が掛かる場合があります。今の車はポン付けドンピシャで、建付け調整に時間が掛かる事自体、問題があります。原因の大半は、取付側骨格部位の寸法の狂いです。修正機にセットされた時点での寸法出しは完璧でも、リセット後に再び狂ってしまう。原因の大半は、残留応力です。

 1本の真直ぐな鉄棒を想像します。水平に置いて、片側を固定します。もう片側から、徐々に押し込んでいきます。アール状に撓んできます。押込む力を抜けば、元の真直ぐな鉄棒に戻ります。しかし押込む力を強めていくと、弾性限界を超えた時点で、形状が戻らなくなります。座屈しないまでも、撓んだアール状のまま固定されます。これが事故時の車の状態です。

 フレーム修正機にセットして、プラスマイナスゼロの正規寸法まで引き戻します。見た目は真直ぐに戻りますが、鉄棒内部には、応力が残っています。これが修正機上で、寸法出しされた状態です。引く力を抜けば、アール状に撓ませようとします。俗に言われる、スプリングバックです。リセット後に狂いを再現させない為には、正規寸法を出した段階で、修正機上での、残留応力を抜く作業が必要です。フレーム修正の基礎から学んだ方には、当然の話です。

 コンフォート 側面面引き (2) この状態で、残留応力を殺します。

 元来の欧米流カット&ビルドでは、鋼板が破断される状態まで一気に引きます。ゼロ点以上に引く事によって、残留応力を抜きます。その後で再度の計測作業をして、正規寸法が出ている部分を残して切断します。代わりに新品部品を溶接して、組み上げたら終了です。この手法は合理的ですが、日本の職人さんは嫌がります。できるだけ骨格部位を残そうとしますが、残留応力を抜く事が難しくなり、技術的難易度が上がります。

 自研センターニュースの作業実例を見ていると、さもない骨格損傷でもカット交換し、新品溶接しての修理です。これは作業者の技術レベルの問題ではなく、保証までを考慮したうえでの、合理的な作業方法の選択の結果です。職人目線からすると面白味が無いですが、車両構造や素材の変化を考えれば、仕方ないかなぁ
 


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2015.06.03 Wed
 多面引き修正で頭を悩ませるのが、固定とクランプワークです。この作業だけで3~4時間掛かるのも、珍しくありません。引き点10カ所前後付ける場合が大半ですが、多い時は30カ所以上に付けます。最近は、ここまでの骨格修正は珍しくなりましたが、たまにあります。殆どの場合は、全損絡みです。保険金の範囲内で、なんとか修理してくれとのパターンです。部品を買えませんから、よほどの事がないかぎりは、骨格は全て修正します。短時間で形状復元させるという点においては、床式修正機は優れものです。

 バネットトラック作業前後 (1) バネットトラック作業前後 (2) 作業前 

 バネットトラック作業前後 (3) バネットトラック作業前後 (4) 作業後

バネットトラック 面引き (1)
 

バネットトラック 面引き (2) 
 
 1つ1つのクランプに、意味があります。単純な引きの為のクランプもあれば、捩じりながら引くクランプや、固定の為のクランプもあります。この車で難しかったのは、固定です。通常の4点固定は使えません。補助固定具やタワーを使用して、引き作業で発生するモーメントを打ち消す方向に、車両全体で7カ所の固定をしています。

 バネット固定 (3) バネット固定 (1)

 バネット固定 (2) 

 工場の床面を30センチ以上掘り下げて、縦横に鉄筋を張り巡らし、外周レールと溶接してから、強化コンクリートを流し込んで水平を取っています。床面全体を、ベンチ式修正機の作業面と捉えてください。この床面を作るだけで、数百万掛けました。東海大地震が来ても、ここだけは残ると思います



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