車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2010.06.30 Wed
 週末午後を利用しての5回目水性塗料トライアルです。キューブの捨てパネルのブロック塗装と、社用車のフィットの左ドアのボカシ塗装作業を公開で行いました。

 研修用捨てパネル   研修用フィット左ドア

 今回のトライアルの開始時の湿度は92%トライアル開始直後には95%まで上昇あと5%でプールの中状態ですから、空気中の水分は飽和状態でしょう。水性塗料使用時の状況として、これ以下は考えられない最悪の天候です。

 湿度計  0626研修風景 私服姿のアジャスターさん達

 公開トライアルで失敗しないよう、入念に下準備をするのが普通だと思いますが…性格的なものもあるのでしょう。私の場合は常に新しい事を試みます。中学生の時は体操部所属でしたが、試合当日の朝に思いついた技を床運動の演技で試み頭から落下演技中に意識朦朧となった事が思い起こされます。ドンピシャで決まる時もありますが、この日は散々な結果です。EUマニュアルに、下地の研ぎペーパー番手400の傷が隠蔽できると記載されています。通常は800~1000番での下地研ぎですが、今回は400番で処理。これは不味かった

 水性塗料の弱点は乾燥速度の遅さです。オニキスの場合、湿度85%くらいまではストレスなく乾燥します。70%以下ですと、3回目のトライアルで作業したBP経験者のアジャスターさんから、N社の2Kより優れているかもなんて評価も出ました。しかし今回のような90%を越える高湿度ですと、別の種類の塗料を使用しているのかと思うほど乾燥しません。
 捨てパネルの塗装、2回吹きで下地の隠蔽はできましたが400番の傷が消えません。3回目を吹いても微妙に残っています。1回吹くたびに必要とされる乾燥時間(フラッシュオフタイム)は、湿度85%時の3倍以上掛かる感じです。この件に関しては、後日、ビデオ撮りしたアジャスターさんから分析結果を頂くつもりですが、おそらくパネル1枚に要する乾燥時間は30分を越えているはずです。フィットのボカシ塗装も乾燥時間の不備が影響し、完全にはボカシきれていませんし、一部にはムラも発生しています。社用車でなければ塗り直しです

 不手際だらけのトライアルでしたが、上手くいったときよりも問題点が明確になりました。問題点を改善し、次回は一気に技量アップです。

続く



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2010.06.23 Wed
 塗装材料代について話す機会が何度かありまして…「仕入金額は?」とか「使用したぶんの材料は請求できている?」とか、こんな感じの会話ですが、不思議なのは皆さん、塗料メーカー発行の基準価格表を持っていません。基準になる価格を知らなければ、自社の仕入れが高いのか安いのか判断できませんし、仕入れた材料を幾らで売れば適性かも解らないと思うのですが…
 
 RM価格表  年度ごとにPDFファイルでメールしてもらいます

 上の写真は価格表の一部ですが、塗料メーカーの取り扱い商品の販売価格一覧が記載されています。塗料は代理店制度で販売されてますから、各代理店(塗料屋)は、このような価格表を基準に、仕入れ交渉を行います。基準価格の30レスとか、あるいは出荷量に応じてのバックマージンの設定とかを契約して仕入れるわけです。基本的には、車両やタイヤ、部品の仕入れと変わりないと思います。仕入れ価格と、私たちに販売する価格との差が代理店の粗利益です。

 私たち板金屋が必要とする原色を必要量だけ、必要な時に手に入れられるのは代理店さん、つまり塗料屋さんが頑張ってくれているお蔭ですから、きっちり利益は出してもらいたいと思います。ただ、残念なことに、全ての塗料屋さんが健全な商売をしているわけではないようです。 数年前、他地区の工場さんにお伺いした時、自社と同メーカーの材料を使用してましたが、だいぶ仕入れ価格が高いようで

 今時、どんな商品でも定価で購入する方は珍しいと 思います。私の会社では基準価格から10%レスで仕入れていますが、定価あるいは割り増し価格で購入している板金屋さんが多いのが実情でしょう。これがタイヤとかブレーキパットとかの部品でしたら、価格がオープンになっているだけに大騒ぎになると思います。塗料は購入後の加工が必要な半製品です。加工代(塗装作業等)の付加価値が高い為、塗料自体の価格は塗料屋さん任せの工場が多かったと思われますが、時代も変わりシビアな経営が要求されてます。

 どの業種も情報がオープンになり、ブラックボックスの部分が減りました。昔ながらのやり方で利益を出す事は難しいです。でもよく思うのですが、オープンにした方が、変な値引合戦に巻き込まれる心配がありません。無闇に値引要求する方は、仕入れ価格等の原価を知らない場合が大半です。心ある方は度を越えた必要以上の値引を要求しませんし、逆に「あんた儲けてくれてるよね?」と心配してくれたりします。 できれば車協とかのグループ単位で各塗料メーカーや副資材メーカーの年度ごとの基準価格表を手に入れ、業界紙等て公表できれば便利だと思います。


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2010.06.16 Wed
 面引作業を行うために必要となる道具のうち、代表的な物としてはクランプがあります。対象物に取り付けて、引き点を作ります。クランプには様々な種類や大きさがあり、その時々の状況に応じて使い分けます。点引き作業なら一個でも作業できますが、面で引こうとすると数が必要です。工場の壁に架かっているクランプだけでも30個くらいありますし、小さいクランプ等は別に保管してありますから…たぶん50個以上は持っていると思いますが、足りません損傷の状態によっては、そのくらい数が必要です。 

 クランプ     クランプ類

 私共に面引き修正を教えてくださった先生、㈱ケンテックスの菊地社長さんと共に各地の工場を訪問させていただく機会がありまして…自分達の工場を基準に考えますと、驚くほど大きく立派な工場が全国各地にあります。もちろん設備も最新鋭で、数千万単位の設備投資も珍しくありません。ところが面白いと思うのは、大きな立派な設備が備わっているのに、クランプ等、日常の作業現場で使用頻度の高い小道具が、規模の割には少ないです。 数が少ないという事は、面引きという言葉は知っていても、実際には為されていないという事なんでしょう。 もちろんクランプの数が少なくても作業は可能ですが、道具が足りない分だけ時間が掛かります。

 ビジネスですから上手に修理できても、時間が掛かり過ぎれば意味も無くなります。修理時の請求価格は、新品より下げる必要があります。仮に新品と交換して1万円の部品を修理するなら、遅くても1時間以内に、新品と同レベル以内に修復できなければ採算ベース内に入りません。 

  採算ベースに合う修復が可能かどうかの判断は、粗だし作業で決まります。 作業に掛かりだして、外坂パネルなら最初の30分、大破で折れ曲がったフレーム等の骨格修正なら最初の1~2時間が勝負です。

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2010.06.09 Wed
 大型のミニバンでバックしながら方向転換中、車両左後方角を電信柱等にぶつけるという、同じパターンの損傷車が続けて入庫です。低速で軽く当てただけですが、相手が堅いし、車自体の重量もあります。かなり酷い状態です。
 後方から透かして見ると、パネル中央、タイヤハウスの上部付近まで波うっています。 パッと見の損傷範囲はパネル面積の50%。パネル交換で修理する方が一般的と思われますが、板金で修理します。もちろん仕上りレベルは交換時と遜色ない水準を目指します。後の保障を考えるなら、板金作業の方が良いです。

ハイエース損傷部 ハイエース横

 パネルをよく見ますと、損傷範囲は広iいが塑性変形している部分は極僅かです。大部分は弾性変形ですから、残留応力を抜けば、元の状態に復元します。パネル最後部のテールレンズ等が付いている部分が前方に押し込まれた為に発生した歪みですから、この部分を正しい位置に引き戻したうえで、塑性変形している部分を軽くハンマリングしてやれば、形状は9割方復元するはずです。 やってみました。
ハイエース引き作業 渡邉和男様_似顔絵 ハイエース粗だし後      
   
                                                       板金担当のNABEです 
                          
 引き作業後にテールランプを仮付けし隙間をチェックしたところです。もう少し微調整したら塗装作業です。パテも殆ど必要ないところまで復元しました。 作業のポイントは引き作業を面で行うこと。損傷した部位を復元する時は逆に考えます。事故時の入力が点である場合は珍しく、殆どの場合は面で入力します。面入力で発生した損傷なら、引き戻す作業も面で行います。もう一つ、車の鋼板は薄く、局部的に力を掛ければ容易に変形、場合によっては破損します。面引きする事で鋼板を傷めずに、より大きな力を掛ける事が可能です。外坂パネル修正時だけではなく、フレーム修正時も同様です。

 点引きと面引きでは、復元できる範囲が比べ物にならないほど、劇的に変化します。


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2010.06.02 Wed
 先日、会社前の道路舗装工事がありました。裏道のわりに通行量が激しく、交通誘導員さんが何人か付きます。そのうちの1人、かなり年配のお爺さんが、会社の前で誘導を始めました。

 誘導員        

 工場の一番奥で、自分の作業をしながら何気なく見ていたんですが…何か違う感じがします。何だろう?気になりましたので、工場の一番手前にある車の修理に作業を変更しました。横目でチラチラと見ているうちに解ってきました通行する車を誘導しているんです.。 

 交通誘導員が車を誘導するのは当たり前なんですが、失礼ながら、誘導しているよりも邪魔している方も多く見かけます。でも、この方は、まったく違います。文字どうり通行する車を誘導しているんです。どの車も指示されたとおりに止まり、また走り出します。見事

 工事現場の人達も、このお爺さんには丁寧に挨拶しています。皆さん、お爺さんの価値が解っているようです。お聞きしたら、現在の仕事を13年間やり続けているとのこと。 仕事が楽しいようで、いい顔してました。

 若い人達と話しますと、中にはカッコイイ仕事をしたいと言う方にお会いする事があります。でもカッコイイ仕事なんか無いです。仕事になれば大変で、表には出さないけど、泥まみれになっている部分が誰にもあります。カッコイイ人はいますけどね。



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