車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2018.03.28 Wed
 自研指数の作成は、良心的に行われている筈です。設定された条件の中では、あの数値で作業可能と思います。ただし修復現場の実情に合っているかどうかは、これは別の話になります。自研指数は参考数値であり、現場の実情に合わせての調整が必要です。ここに本来のアジャスターの存在意義があったはずです。

 根本的な問題は自研指数が、本来の参考数値という立場から放れ、修理料金算出の基準数値として使用されている現実です。現場のアジャスターは上司から、指数で協定してこいと言われれています。やたらに指数値の変更や項目を認めたら、余分なレポートも作らなくてはいけない。忙しいのが、ますます忙しくなる。彼らの言動の8割は損調内部の問題であって、鈑金屋には関係無いことばかりです。

 指数値に基づいた料金体系が根付いてしまった結果、自動車鈑金塗装業は魅力ある職種ではなくなりました。仕事は面白くても、業務内容の割には稼げません。頑張っても稼げない。だから若い人が業界に入ってこない。たとえ入っても、独り立ちできるところまで続かない。収入だけを考えたら、もっと簡単に楽に稼げる仕事が沢山あります。リペゾウも車販・整備・レンタカーと業務内容を広げていく中で、鈑金塗装業の分の悪さを痛感しました。どれも大変ですが、鈑金塗装で稼ぐ大変さに比べたらね、遥かに楽ですよ。

 指数値内で作業できないのは、レベルが低いからだと言う人もいますが、元々の設定が現実離れしてる可能性も考えられます。時間内にできない方が正常かもしれない。ミッチェルと自研参考指数を見比べていると、もしかしたらと思ってしまいます。料金体系の基準に据える数値は、普通の人が普通に作業して達成できるような数値であるべきです。自分が自研指数の数値内で作業できるから良いでは、これは済まない問題です。

 自研指数が料金体系の基準数値として適正かどうかを、客観的に検証したいと考えています。その為には比較対象できる別の基準も必要です。ミッチェル海外版のトヨタ・ホンダ・ニッサンを入手したい。多くの日本車が海外で販売されているからには、日本車用のガイドブックも存在してる筈です。日本では手に入りません。どこで買えるのかも分かりません。入手できた方は教えてください。

 ガイドブックが入手できれば、同一車種で自研指数の倍くらいの数値設定も考えられます。日本でもアメリカでも中国でも世界中どこでも、基本的な修理作業は同じで、掛かる作業時間も似たりよったりのはずです。日本の職人だけが半分の時間を要求されているとしたらね推測どおりなら日車協として、ミッチェルを料金体系の基準として据えるのも、それも一興じゃないかと思いますが。

続く
 
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2018.03.21 Wed
 入庫の7割が軽ですが、ちょこちょこ輸入車も入ってきます。見積作成に欠かせないのがミッチェルです。正確には、ミッチェル社が発行している"COLLISION ESTIMATING GUIDE。主要輸入車の部品情報や作業時間をまとめたガイドブックです。必要車種ごとに1冊ずつ買えます。いつの間にか、けっこうな冊数になりました。
www.timescom.co.jp/service/other/mitchell/

 自研センターからは構造調査シリーズという形で、国内での流通量が多い輸入車の参考指数が公開されています。こちらも定期的に購入しています。うっかり買いそびれた分以外は、殆ど揃っています。
www.jikencenter.co.jp/publication/02_index.html

 自研指数に関しては、黎明期から興味を持って見てきました。ボロボロになるまでマニュアルを読み、自分の勉強用に解説本を作ったりもしました。見方によっては自研指数の信者でしたが、それは過去の話です。考えが変わったきっかけは、ミッチェルの作業時間と自研センター参考指数との比較です。どのくらい差があるのかを、最近修理した輸入車を例に話していきます。

 今回の主だった作業は、左リヤドアと左クォーターパネルの取替でした。ミッチェルの作業時間と自研センター参考指数では、同一車種でも極端な差があります。リヤドア交換作業はミッチェル6.0に対し、自研センター2.7です。クォーター交換作業はミッチェル24.1に対し、自研センター10.4です。ミッチェル社と自研センターでは、作業の前提条件が異なります。作業時間と指数も別物です。ですから数値を同列で比べるのは間違っていますが、それにしても数値差が激し過ぎます。何故これほど差があるのかと、疑問を覚えます。

 両社の前提条件を考慮し再計算しても、同一作業で2倍前後の数値差が発生します。ミッチェルに記載されている作業時間は、ミッチェル社が独自に計測した作業時間であり、作業時間に対する考え方は日米において異なるため、あくまで参考時間として捉えるようにと、ガイドブックの前書きに記載されています。ミッチェル社の作業時間の前提条件や計測方法は不明ですが、技術の世界は万国共通です。基本的な工程や工具も同じです。数値に倍の差が出ますかね?

 大雑把ですが、実際に作業しながら時間計測してみました。ミッチェルの数値に近い作業時間が掛かりました。現場に携わる職人としては、納得できる範囲内の数値です。同一車種で慣れてくれば時間短縮も可能と思いますが、どう頑張っても半分にはなりません。アジャスターさんにも聞いてみました。「ミッチェルの数値に関して、どう捉えているの?」と。

 アジャスターさんは損調の社員ですから、公的な見解は会社の方針に従います。あくまで内々の私的な見解としてですが、輸入車の作業観測をした経験からも、ミッチェルの方が実情に合っていると思える。だが国産車に限定するなら、自研指数は信頼できるという返答でした。でもそれはちょっと待てよです。

 自研指数は様々な標準条件を設定したうえで作業時間の計測をおこない、計測された数値に準備時間や余裕時間を考慮したものです。国産車と輸入車で、計測方法を変える事はありえません。同じように計測した結果の数値の筈です。となれば、輸入車の場合だけ数値が合わないというのも、辻褄が合いません。国産車と輸入車どちらの数値も実情に合っているか、或いは両方とも合っていないかのどちらかです。

続く

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2017.12.27 Wed
 日車協と国交省の関係についても説明が必要と思い、少し時間を割きました。

 国交省にとっての日車協は、認可を与えた唯一の業界団体です。業界内の問題が発生すれば、日車協に諮問があります。例えば国会の運輸委員会で、「ASVの修理に対応できる事業所の実態はどうなのか?」というような質問があれば、日車協に問い合わせの連絡が入ります。日車協の返答に合わせた答弁が、国会内でおこなわれます。

 日車協以外の団体がASVの修理に対応できる事業所のリストを提出しても、そのリストは使われません。もし使えば、認可の意味合いそのものが問われることに繋がります。国交省と同じテーブルに座り、業界の未来について話し合うことができるのは日車協だけです。認可を自主返上でもしない限りは、今の状態が続きます。

 冷静に考えれば当たり前の話です。自動車関連業種が、国交省抜きで、何かできるのでしょうか?業界環境を良くしたいと思うなら、日車協を通じて活動する以外に、現実的な選択肢がありません。だからこそ業界の力を、ここに集約する必要があります。

 現在、日車協が進めている「先進安全技術対応・優良車体整備事業者制度」に対しては、国交省は全面的にバックアップすると明言しています。国交省が何を求めているのかについても、少し時間を割いて話しました。

 国交省は今、「きちんとした修理に対応できる事業所」の把握を進めています。国交省が考える「きちんとした修理に対応できる事業所」の意味合いですが、ASVの場合は、センサーの取付位置と角度が重要となります。正しい位置に正しい角度で取り付けられているのかどうなのか。その上で、その車が真っ直ぐに走るのかどうなのか。つまりボデーアライメントとホイールアライメントの重要性が、従来よりも増してきます。先ずこの2つの作業がしっかりとおこなえる。そこには当然、強度の復元という意味合いも含まれてきます。

 その上で更に、ASVのシステム全般の良否を判断する能力。つまりASVを構成するAI・センサー・アークチュエータ・ハーネスの良否を判断し、損傷のある部分は新品部品と取り替えて、正しく組み付ける。調整作業をおこない、点検作業をおこなう。このような一連の作業がおこなえる事業所、これが「きちんとした修理に対応できる事業所」となります。このような事業所を、全国に少なくとも1500から2000は必要と考えていると思われます。静岡県内で考えれば、40~50軒。数は多ければ多いほど良いわけです。

 こんな調子で、50分間フルに話しました。けっこう喉が痛みます。人前で話すのは、今回で終わりです。理事長らと相談して、来年度の技能講習インストラクター4名をピックアップしました。依頼の連絡を入れたら、全員が一発回答で承諾してくれました。来年度は、彼らに任せます。一区切りついたし、裏方に回ります。物陰で一人コツコツやってるのが一番好きだし、その方が性に合っています。新陳代謝も必要です。では皆さん、良い年をお迎えください


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2017.12.20 Wed
 先週の続きです
 
 大事なのは、全員が同じ方向を向くこと。それさえできれば、組織全体のブランディングから考えるなら、自然な形でのポジショニング、つまり業界内でのポジション取りが始まります。会員と非会員の差別化は進み、追い風が吹きやすい状況が作れます。組合としては、それで充分です。7つの基準を満たし、帆が張れるかどうかは、会員個々の問題です。

 帆が張れる方は、大きな帆を張ってください。風が吹けば、一気に進めるかもしれない。自力で張れない方も、とくに悲観する必要はありません。これまで同様に、皆さんが良き仲間であれば、周囲に助けてくれる方が必ずいます。自分のできない部分だけを頼めばいいし、帆を張って進みだした方がいれば、遠慮なく引っ張ってもらえばいいです。

 普段から会の活動に全く参加しない。出欠の返事も寄こさない。話した記憶も無ければ、顔もよく思い出せない。そのような状態で何かあった時だけ、俺は会員で会費を払っているとか言われても、会としても困ります。会費を払うというのは、会員として在籍するための単なる最低条件です。 

組合は、相互互助の精神に基づき運営されています。相互互助の精神とは何かと言えば、お互い様ということです。どちらかが一方的に、何かをする関係ではありません。互いに教えたり教えられたり、助けたり助けられたり、そういうことを繰り返していく中で、どちらもレベルを上げていく。これが相互互助の精神に基づく良き仲間です。

 普段から周囲と、このようなお付き合いを心掛けていれば、困っているという話を聞いて、黙って放っておきますか?現実的には、できることと、できないことがあります。でもなんとかしてあげたいと思うのが普通の人です。仲間と思えば、自分のできることはやります。今後も互い良き仲間として、お付き合いを続けていきましょう。

 今回、皆さんに特にお願いしたいことは、「優良車体整備事業者制度」が今年度から始まっていきます。立ち上がりの3年間が重要です。各自が自分のペースでけっこうですから、この事業に対し前向きに取り組んでいただきたい。全員で3年間やれば、そこから新しい芽が必ず出てきます。何一つ兆しも現れないとしたら、それは最初から方向性が間違っていたということです。その時は走りながら、一緒に考えていきます。

 
 組合の役割については、殆どの方が漠然と考えているだけです。だから「メリットは何だ?」とかとかいう勘違い発言が出てきます。元々この会は、個々のメリットを追求する会ではありません。自動車鈑金塗装業界全体のメリットを追求する会です。全体のメリットを追求していく中で、個々がメリットを得やすい環境も発生します。それを利用できるかどうかは、会員個々の問題です。黙って突っ立っているだけの人に、飴玉をしゃぶらせてくれるような親切さは持ち合わせていません。組合が会員に与えるメリットなぞ、駄菓子のオマケみたいものですよ。メリットが欲しければ、先ず自分が動けです

続く


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2017.12.13 Wed
 東・中・西、3会場で行われた静車協・高度化車体整備技能講習会.。午後の座学講習で合計6回、50分づつ話をさせてもらいました。最初の中部会場では考えが纏まっておらず、ぶっつけ本番に近い状態で話しました。回数を重ねるごとに考えが纏まってきて、6回目で満足できる内容となりました。講習時間の2割強を、組合活動について割きました。

 講習のテーマが「技能講習会の意義について」ですから、受講者の皆さんに、日車協連の進める高度化車体整備技能講習への理解と、優良車体整備事業者制度への参加を呼びかけなければいけません。自分自身が納得していない状態では、言葉が空疎になります。頭の中を整理し、他人に喋る前に自分自身を納得させる必要がありました。事前に改めて、組合活動について考えました。

 仕事の合間に考えるうちに、自社の収益活動と組合活動との関りや距離感が掴め、肩の凝りない範囲で活動していける心境となりました。6回目の座学講習で組合活動に関して語った部分だけを、そのまま掲載します。もともと原稿は無く、思いつくままに喋っています。思い出しながら書いていきますので、当日に話した内容と細部は違うかもしれません。大筋は合っている筈です。では始めます。


 もともと組合というのは、個々の事業所では解決できないような問題、業界全体に関わるような大きな問題に取り組んでいくという役割があります。今、業界は逆流の中にあります。前に進みたいのに、後ろに押し流されていく。そのような時だからこそ、背中を押してくれる追い風が欲しいわけです。

 風を吹かせるのは、個々では無理です。日車協という組織全体に国交省を絡めることができれば、もしかしたら可能かもしれない。でも思惑どおりに風が吹いたとしても、その風を受け止めるための帆は、皆さんが自分の力で準備して張らなければいけません。組合はボランティア団体ではありませんから、そこまでの面倒はみません。

 私も皆さんも、頭の中は自分のことで精一杯です。だから最初に考えることは、自分の会社の損得です。各自が自分の会社の収益を上げるために頑張っています。但し、てんでに各自が頑張っていく中で、組合員としての方向性だけは合わせます。

 これだけ車の構造が変わってくると、今後新規の設備投資をしない。新規の教育投資もしない。そのような考え方ではやっていけないことは、皆さんも分かっています。お金は掛けたくないけど、必要最低限の設備投資と社員に対する継続的な教育投資をせざるをえない。この場に居る全員が分かっています。

 ならば、その最低限の投資をおこなう時、この7つの基準(優良車体整備事業者制度の申請基準)に沿った投資を考えていきます。これが、組合員としての方向性を合わせるということです。全員が同じ方向を向いて進むことが重要です。進む速さは、会員個々の判断に任せます。7つの基準を1年で達成できる方もいれば、5年掛けて達成できない方もでてきます。組合としては、それでけっこうです。

続く
 
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