車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2017.12.27 Wed
 日車協と国交省の関係についても説明が必要と思い、少し時間を割きました。

 国交省にとっての日車協は、認可を与えた唯一の業界団体です。業界内の問題が発生すれば、日車協に諮問があります。例えば国会の運輸委員会で、「ASVの修理に対応できる事業所の実態はどうなのか?」というような質問があれば、日車協に問い合わせの連絡が入ります。日車協の返答に合わせた答弁が、国会内でおこなわれます。

 日車協以外の団体がASVの修理に対応できる事業所のリストを提出しても、そのリストは使われません。もし使えば、認可の意味合いそのものが問われることに繋がります。国交省と同じテーブルに座り、業界の未来について話し合うことができるのは日車協だけです。認可を自主返上でもしない限りは、今の状態が続きます。

 冷静に考えれば当たり前の話です。自動車関連業種が、国交省抜きで、何かできるのでしょうか?業界環境を良くしたいと思うなら、日車協を通じて活動する以外に、現実的な選択肢がありません。だからこそ業界の力を、ここに集約する必要があります。

 現在、日車協が進めている「先進安全技術対応・優良車体整備事業者制度」に対しては、国交省は全面的にバックアップすると明言しています。国交省が何を求めているのかについても、少し時間を割いて話しました。

 国交省は今、「きちんとした修理に対応できる事業所」の把握を進めています。国交省が考える「きちんとした修理に対応できる事業所」の意味合いですが、ASVの場合は、センサーの取付位置と角度が重要となります。正しい位置に正しい角度で取り付けられているのかどうなのか。その上で、その車が真っ直ぐに走るのかどうなのか。つまりボデーアライメントとホイールアライメントの重要性が、従来よりも増してきます。先ずこの2つの作業がしっかりとおこなえる。そこには当然、強度の復元という意味合いも含まれてきます。

 その上で更に、ASVのシステム全般の良否を判断する能力。つまりASVを構成するAI・センサー・アークチュエータ・ハーネスの良否を判断し、損傷のある部分は新品部品と取り替えて、正しく組み付ける。調整作業をおこない、点検作業をおこなう。このような一連の作業がおこなえる事業所、これが「きちんとした修理に対応できる事業所」となります。このような事業所を、全国に少なくとも1500から2000は必要と考えていると思われます。静岡県内で考えれば、40~50軒。数は多ければ多いほど良いわけです。

 こんな調子で、50分間フルに話しました。けっこう喉が痛みます。人前で話すのは、今回で終わりです。理事長らと相談して、来年度の技能講習インストラクター4名をピックアップしました。依頼の連絡を入れたら、全員が一発回答で承諾してくれました。来年度は、彼らに任せます。一区切りついたし、裏方に回ります。物陰で一人コツコツやってるのが一番好きだし、その方が性に合っています。新陳代謝も必要です。では皆さん、良い年をお迎えください


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2017.12.20 Wed
 先週の続きです
 
 大事なのは、全員が同じ方向を向くこと。それさえできれば、組織全体のブランディングから考えるなら、自然な形でのポジショニング、つまり業界内でのポジション取りが始まります。会員と非会員の差別化は進み、追い風が吹きやすい状況が作れます。組合としては、それで充分です。7つの基準を満たし、帆が張れるかどうかは、会員個々の問題です。

 帆が張れる方は、大きな帆を張ってください。風が吹けば、一気に進めるかもしれない。自力で張れない方も、とくに悲観する必要はありません。これまで同様に、皆さんが良き仲間であれば、周囲に助けてくれる方が必ずいます。自分のできない部分だけを頼めばいいし、帆を張って進みだした方がいれば、遠慮なく引っ張ってもらえばいいです。

 普段から会の活動に全く参加しない。出欠の返事も寄こさない。話した記憶も無ければ、顔もよく思い出せない。そのような状態で何かあった時だけ、俺は会員で会費を払っているとか言われても、会としても困ります。会費を払うというのは、会員として在籍するための単なる最低条件です。 

組合は、相互互助の精神に基づき運営されています。相互互助の精神とは何かと言えば、お互い様ということです。どちらかが一方的に、何かをする関係ではありません。互いに教えたり教えられたり、助けたり助けられたり、そういうことを繰り返していく中で、どちらもレベルを上げていく。これが相互互助の精神に基づく良き仲間です。

 普段から周囲と、このようなお付き合いを心掛けていれば、困っているという話を聞いて、黙って放っておきますか?現実的には、できることと、できないことがあります。でもなんとかしてあげたいと思うのが普通の人です。仲間と思えば、自分のできることはやります。今後も互い良き仲間として、お付き合いを続けていきましょう。

 今回、皆さんに特にお願いしたいことは、「優良車体整備事業者制度」が今年度から始まっていきます。立ち上がりの3年間が重要です。各自が自分のペースでけっこうですから、この事業に対し前向きに取り組んでいただきたい。全員で3年間やれば、そこから新しい芽が必ず出てきます。何一つ兆しも現れないとしたら、それは最初から方向性が間違っていたということです。その時は走りながら、一緒に考えていきます。

 
 組合の役割については、殆どの方が漠然と考えているだけです。だから「メリットは何だ?」とかとかいう勘違い発言が出てきます。元々この会は、個々のメリットを追求する会ではありません。自動車鈑金塗装業界全体のメリットを追求する会です。全体のメリットを追求していく中で、個々がメリットを得やすい環境も発生します。それを利用できるかどうかは、会員個々の問題です。黙って突っ立っているだけの人に、飴玉をしゃぶらせてくれるような親切さは持ち合わせていません。組合が会員に与えるメリットなぞ、駄菓子のオマケみたいものですよ。メリットが欲しければ、先ず自分が動けです

続く


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2017.12.13 Wed
 東・中・西、3会場で行われた静車協・高度化車体整備技能講習会.。午後の座学講習で合計6回、50分づつ話をさせてもらいました。最初の中部会場では考えが纏まっておらず、ぶっつけ本番に近い状態で話しました。回数を重ねるごとに考えが纏まってきて、6回目で満足できる内容となりました。講習時間の2割強を、組合活動について割きました。

 講習のテーマが「技能講習会の意義について」ですから、受講者の皆さんに、日車協連の進める高度化車体整備技能講習への理解と、優良車体整備事業者制度への参加を呼びかけなければいけません。自分自身が納得していない状態では、言葉が空疎になります。頭の中を整理し、他人に喋る前に自分自身を納得させる必要がありました。事前に改めて、組合活動について考えました。

 仕事の合間に考えるうちに、自社の収益活動と組合活動との関りや距離感が掴め、肩の凝りない範囲で活動していける心境となりました。6回目の座学講習で組合活動に関して語った部分だけを、そのまま掲載します。もともと原稿は無く、思いつくままに喋っています。思い出しながら書いていきますので、当日に話した内容と細部は違うかもしれません。大筋は合っている筈です。では始めます。


 もともと組合というのは、個々の事業所では解決できないような問題、業界全体に関わるような大きな問題に取り組んでいくという役割があります。今、業界は逆流の中にあります。前に進みたいのに、後ろに押し流されていく。そのような時だからこそ、背中を押してくれる追い風が欲しいわけです。

 風を吹かせるのは、個々では無理です。日車協という組織全体に国交省を絡めることができれば、もしかしたら可能かもしれない。でも思惑どおりに風が吹いたとしても、その風を受け止めるための帆は、皆さんが自分の力で準備して張らなければいけません。組合はボランティア団体ではありませんから、そこまでの面倒はみません。

 私も皆さんも、頭の中は自分のことで精一杯です。だから最初に考えることは、自分の会社の損得です。各自が自分の会社の収益を上げるために頑張っています。但し、てんでに各自が頑張っていく中で、組合員としての方向性だけは合わせます。

 これだけ車の構造が変わってくると、今後新規の設備投資をしない。新規の教育投資もしない。そのような考え方ではやっていけないことは、皆さんも分かっています。お金は掛けたくないけど、必要最低限の設備投資と社員に対する継続的な教育投資をせざるをえない。この場に居る全員が分かっています。

 ならば、その最低限の投資をおこなう時、この7つの基準(優良車体整備事業者制度の申請基準)に沿った投資を考えていきます。これが、組合員としての方向性を合わせるということです。全員が同じ方向を向いて進むことが重要です。進む速さは、会員個々の判断に任せます。7つの基準を1年で達成できる方もいれば、5年掛けて達成できない方もでてきます。組合としては、それでけっこうです。

続く
 
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2016.10.05 Wed
 「小規模鈑金工場の経営者へ」

 バブル期を境に車体整備総需要の減少が続き、ひたすた右肩下がりの状態です。改善される傾向もありません。逆に今後は、事故率の劇的な減少が予想されています。市場が縮小し、競争が激化する中で、悩みに悩んでいる工場経営者は多かろうと思います。同業者の勉強会の内容を見ると、「特色のある技術を掴み、生産性を上げて」などというのが大半です。20年前なら正論ですが、今から間に合うのでしょうか?経営者なら、先にやるべき事が山ほどあります。

 積極的に設備投資をして、圧倒的な生産性や独自の技術力を得て、それを武器に生き凝っていく工場はあると思います。でもそれは、限られた一部の工場だけです。職人として道を究めたい欲求はありますが、敢えて狭い道を進むよりも、広い道を進む方が楽です。経営業は環境適応業です。環境が変わったのだから、自社も変わるしかないです。これを読んでる鈑金工場経営者の方々に聞きます。何故、縮小し続ける鈑金塗装市場に拘るのですか?

 最初に話しましたが、自分はガチガチの職人です。他の仕事を、やった経験はありません。自動車鈑金塗装業しか知りませんが、この仕事を自分なりにやり抜いて分かった事があります。鈑金塗装業で稼ぐのは難しいです。整備屋さんやスタンドが参入しても、専業店と同レベルになるには、相当の覚悟と投資が必要です。逆に鈑金屋が、整備や車販を始めるのは、さほど難しくありません。心理的な抵抗さえ取っ払えば、明日からでも始められます。大概の資格は持っているし、基礎知識や基礎技術もあります。投資額も、僅かで可能です。1年もやれば、専業店と肩を並べられます。何故やらないのですか?

 この提案は、一時もてはやされたミニデーラー化とは違います。あくまで根っこは鈑金屋です。鈑金塗装という技術を中核にして、関連業種に進出しながら営業展開をして、本業の新規顧客を創造できる循環体系を作ります。。我々は高いアドバンテージを、最初から持っています。例えば中古車業やレンタカー業に進出した場合ですと、段違いの低コストの展開が可能です。勝負するなら、有利な場を選択するのが当然です。そこで力を蓄えて、本業に回帰します。

 リペゾウも、3年前の保険の料率改定までは、鈑金塗装のみで生きていく覚悟でした。料率改定による保険仕事の減少と、スバルのアイサイトの発表を見て、方向性を変えました。BPは自社の最大の強みとして維持していくが、同時に関連業種に進出していく。最後は営業力勝負の時代に入ったから、営業力強化に集中した投資を考える。基本方針を定めました。今までやらなかった事を始めますから、最初は楽じゃなかったです。体中に発疹ができたりしましたが、正しい選択ができました。

 設備投資も人員増強も行わない前提で計画実行し、飛躍が見込める状態にまで持ち込めました。これを読んでる経営者の皆さんも、踏み込んでみたら如何ですか。行動する前から諦めている方が、あまりに多過ぎます。経営は学問じゃないから、知識など、さほど役にたちません。机上の勉強も無意味です。踏み込んだ人だけが、自分なりの核心を掴みます。考えてから動くのではなく、動きながら考えます。明日も今日の延長で、同じ様に過ごせるとは限りません。いざという時に備えて、早めの準備が必要です。


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2016.09.28 Wed
 「時代の流れとBP業」

 大概の人は保守的で、ペースを乱される事を嫌います。明日も今日の延長で、恙無く生きていければと願います。リペゾウも同じで、できれば新しい事を始めたくありません。これが本音です。しかし業界の現況を観察すれば、そんな悠長な事も言ってられません。自動車鈑金塗装業界の現況のイメージを、客観的に見て文章化すれば、こんな感じです。

 断崖絶壁の崖に渡された丸木橋の真ん中で、嵐に遭遇しました。足がすくんで動けません。とりあえず動かないでいれば、なんとか今日明日は過ごせそうです。でも段々と風が強くなってくる気がします。天候が回復しないかなぁと、ひたすら願います。しがみついてる丸木橋を見たら、思っていたより腐っています。時々、ボロボロと欠けて、谷底に落ちていきます。少しづつ丸木橋が、細くなっていきます。この橋は平気かな?早く風が止まないかなぁ?そんな事を考えながら、ひたすらしがみついています。時間ばかり過ぎていきます。

 前に進むか後に下がるか、それとも下に落ちるか。大きな選択肢は3つしかありません。どれを選ぶのも自由です。しがみついてる丸木橋が痩せ細っていく状況下では、そこに留まっているほどリスクが増大します。時代の流れが早くなっていて、一昔前に10年を要した変化が、動き出せば3年で現実化します。這いずってでも前に進むか、または後ろに下がるか、決めなくてはならない時期です。

 この先を完璧に見通すのは不可能ですが、劇的に変化すると思えます。最も影響が大きい要因は、自動運転の現実化です。自動運転の最終目的は、事故削減や渋滞解消に因る社会インフラの効率化です。まだレベル2に入ったばかりですが、技術的にはレベル3も可能です。レベル3が始まると、事故は激減します。もちろんいたずら傷とか自然災害とかで、仕事が全て無くなるわけではありませんが、市場規模が3割程度まで縮小すると予想してます。

 故障しないし、事故も起こさない。車庫入れまで勝手にやってくれる車ばかり走り始めたら動かないから来てという電話もありません俺の腕を見ろと言っても、凹んでる車もありませんそんな時代に向かって、世の中全体が動いています。鈑金屋として生き残っていくつもりなら、今から準備が必要です。仕事量を確保する為にも、関連業種への進出は不可欠になります。コア事業に関連事業を絡めて、太い柱に入替る事が必要です。

 実際にレベル3に入るには、モラルや法の整備、そしてセキュリティの革新が必要です。特に問題となるのは、セキュリティ関連でしょうか。テロの標的には最適ですから、世界的な統一規格が必要です。修復車の再検査とか、認証制度全体も見直されると思います。様々な利益団体の意向が絡み、調整も必要ですが、時間があるようでありません。各国の自動車産業の命運が掛かります。主導権を握る為の競争が、激化していく筈です。予想以上に早まる可能性も捨てきれません。

 BP業の大きな流れは以上ですが、これ以外にも小さな、ニッチな流れが沢山出来る筈です。アンテナを張り、前向き捉えていけば、鈑金塗装の技術を活かして事業拡大していくのも可能と思えます。時代の流れに乗れるかどうかで、相当な差がでる事だけは確実です。現実に、今この瞬間に、前に一歩を踏み出せるかどうかが全てです。眺めているだけの方は、橋と一緒に落ちます。価値観は様々です。好んで落ちるなら、それはそれで良いと思います。でも本音はどうなのかと、心を見つめ直す時期です。

続く
 
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