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車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2018.08.01 Wed
 数値比較を含む配布資料のデジタルデーターを、静車協事務協に預けてあります。日車協連会員で希望する方は、各県単組事務局を通じて、静車協事務局まで、ご連絡ください。一部の人だけで情報を囲い込む時代は、もう過去になりつつあります。今後は業界全体で情報を共有し、具体的な改善に向けて、智恵を出し合うことが必要です。ではプレゼンから抜粋し、掲載します。

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4. 外装のボルト系パーツに関しての数値差は、車種にもよりますが、許容範囲とも言えます。特にフロント回りに関しては、数値差が殆ど無い車種もあります。

5. 外装の溶接系パーツに関しては、許容範囲を明らかに超えています。自研指数の見直しが必要です。アジアンから50車種、右ハンドルから左ハンドルに変更された車を選別し、クォータパネル取替数値の比較を行いました。前提条件を自研指数に一致させた参考数値で、平均1.8倍以上の数値差が出ています。計測方法の違いだけでは、この数値差の説明はつきません。

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 50カムリを事例に考えますと、レーザースクリュー溶接されたクォータパネル交換で、自研指数は6.80。ミッチェルを基に再計算した参考数値で16.10。数値差が9.30あります。実際に作業した方々の話を聞いても、慣れないということもあるでしょうが、指数値の何倍かの時間が掛かっています。現場作業者の感覚は、明らかに参考数値とマッチします。

 自研指数では、溶接系パネルの数値全般が低く抑えられています。これによる、業界のダメージは深刻です。車のアフターマーケット業界の中で、車体整備業の強みは何かと言えば、パネル修復できる技術、そしてパネル溶接できる技術を持っていることです。本格的なパネル鈑金や溶接は、そう簡単にはできません。熟練の技術者(職人)や、専用の溶接機が必要です。強みの部分は、競争相手も比較的少なく、本来は稼げるはずです。

 ところが現実は、交換する場合は、6.80しか請求できません。それ以上の作業時間は全てボランティアです。何百万もするバカ高い溶接機を購入し、他でやれない品質の高い溶接をしても、売値はディスカウントです。鈑金修理した場合でも、新品パネルが¥46400-ですから、鈑金指数8.00で、取替時の60%近くに達します。高いレベルの鈑金技術があっても、1パネル5万ほどの請求で止まります。参考数値の16.10を採用すれば、14.00近く付けられます。自研指数は業界の強みを、全て骨抜きにしていきます。

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 公開は、ここまでとします。

 現時点で分かってきたのは、溶接系の基表に誤りがある可能性が高いことです。この部分に関しての、自研指数とミッチェルとの数値差は異常です。実作業との乖離も激しいです。もし基表に誤りが無いとすれば、ミッチェルは価値ベースで、付加価値も考慮している可能性があります。どちらにしろ、この部分に関しては、見直していただきたい。作業現場の実状に合わない数値では、参考値にもなりません。

 この状態が今後も続くなら、ミッチェルで見積作成した方が良い気もしています。ミッチェル全体の3割は日本車です。軽自動車以外の、大概の普通車の見積作成が可能です。現場目線では、掲載されている工数は、自研指数より納得できます。別に余分にくれと言ってるわけではありません。実際に掛かってる分が貰いたいだけです。それすら貰えない状態では、業界の近代化も何もあったもんじゃない。次世代が育つわけがありません。


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2018.07.25 Wed
 中部車協連の会合にオブザーバー参加して、「自研指数の見直し」というテーマで、話をさせてもらいました。最初はパワポで資料をと考えましたが、アジアンの分析に時間を取られ過ぎ、断念しました。代わりにPDFソフトで配布資料だけ作り、後はトークです。目指すイメージは、池上彰先生。初対面の方々を相手に限られた時間でしたが、必要な事は概ね伝わったと思います。

 持ち時間の半分を、自研指数の抱える問題点に費やしました。その理由は、ミッチェルの分析が進むに連れ、最終的には、公平公正な計測とは何かという問題に戻ってくることが分かってきたからです。自研指数とミッチェルでは、根本的な思想に違いがあります。単純に数値を比較するだけでは、たいした意味がありません。プレゼンの一部ですが、原稿を公開します。業界関係者全員で考えてもらいたいです。

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指数の問題点 

 車の修理では、様々な作業をおこないます。作業の始まりがスタート、終わりがゴール。スタートとゴールの間には、時間が流れています。自研センター固有の計測システムで、この時間を測ります。計測されたものが標準作業時間。別名が指数です。

 計測時に注意すべき点が、2つあります。1つは時計を変えない。常に同じ時計を使います。もう1つは、スタートの位置を変えない。マラソンでは選手全員、同じスタートラインから走ります。自分勝手に好きな所から走り出す方が混じっていれば、それは競技としては無効です。計測作業も同じで、必ず同じ状態から計ります。マラソンのように物理的なラインは引けせんから、代わりにスタート位置に対して、条件設定をおこないます。これが標準作業条件です。指数の標準作業条件は、計測の始まりを定めるものと捉えてください。

 標準作業条件は6つあります。作業者・工場・車両・作業工程・使用部品・作業速度。この中に1つだけ、異質なものが混じっています。作業者です。何故、異質かと言いますと、他の5つは簡単に数値化できます。再現も可能です。同じ設備の工場、同じ車、同じ作業工程、同じ部品。作業速度は、手を動かす速度、歩く速度、秒速何メートルと定める。しかし作業者は、どうでしょう。

 初期の指数テーブルマニュアルでは、標準作業者を、3年経験程度の技能を持った者と定義しました。3年経験程度の技能とは、具体的には、どのようなレベルの技能でしょうか。技能職の個人差は激しいです。3年で技能五輪に出場する素晴らしい方もいれば、バンパー脱着すら不安な方も混じっています。野球に例えれば1軍も2軍も、メジャーもノンプロも、同じ野球で飯を食っているから同格。ダルビッシュや大谷でも標準です。

 標準作業者はイメージであり、実態がありません。私達の頭の中にある標準作業者は、一人一人が異なっています。簡単に1つの数値には置き換えられませんし、標準作業者が関わる作業の正確な再現もできません。標準作業条件の中に数値化できない部分があれば、スタートの位置に影響が出ます。従来は私も含め全員が、ある特定の点から、計測は始まると考えていました。でも実際は、ある一定範囲内のどこからか、計測は始まります。範囲内の前から始めるのか後から始めるのか、スタートの位置によって、当然、計測時間も変わってきます。

 指数値は、先ず標準作業条件を設定しスタート位置を定める。そこから計測をおこない、実測データーを出す。実測データーを基に、基表と呼ぶ一連の工数表を作る。基表を基に指数値を作成するという流れで作られています。最初の標準作業条件が定まっていないのに、最後の指数値が合っているのかと、疑問が湧きます。しかしスタート位置が定まらない状態では、確かめるすべもありません。検証作業を行っても、範囲内の前から測れば正しい、後から測れば間違っているという、相反する結果が同時に出ます。

 論理的に突き詰めていくと、自研指数は正しいとは言えないが間違っているとも言えない。検証すらできないという不可解な数値です。この訳の分からない数値で、我々の請求料金の大半が決まることは、業界にとって大きな問題と捉えています。この現状を踏まえた上で始めたのが、別の料金基準との比較です。

 アメリカには保険会社にも修理工場にも属さない第三者の立場で、整備工数データーを作成し販売する民間会社が幾つもあります。そのような会社の中で、ミッチェル社は最大手です。創業も1946年と古いです。ミッチェルにはアジアンという、日本車を対象に含むデーターブックがあります。トヨタのカムリ等、日米双方で市販されている車種の工数が掲載されています。自研指数とミッチェルでは、計測方法や作業の前提条件等、幾つかの点で違いがあります。一概に同列に比べることはできませんが、自研指数の正否に対する、客観的な目安にはなります。同一車種の同一作業で比較すると、実際どうなのか。

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今日はここまです。続く


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2018.07.11 Wed
 先月、ブロードリーフさんから声を掛けていただき、東車協のミッチェル勉強会に出席させていただきました。勉強会後の懇親会も含め、ブロードリーフさんと東車協の役員さんには、お世話になりました。遅ればせながら、ありがとうございました。

 勉強会に出席して分かったのは、国内でミッチェルを学ぶ人は、全員が日本語版を基にしていることです。日本語版の翻訳には、奇妙な部分が多々あります。以前から疑問を感じていました。マニュアルの内容も、10年以上前のと見比べると、変化しています。理由も含めて知りたいことはありましたが、情報の出どころが同じでは、限界があります。

 製本会社に翻訳を丸投げしているとの話で、業界と無関係の方が翻訳している様子です。どうりで奇妙なわけで、なるほどと思いました。となれば自力で、原文から解読するしかありません。手元に2018年版ミッチェル海外版全巻とマニュアルは揃っています。腹を決めました。連日、時間を決めてNIRAME.COしてます。グーグル先生を頼りに解読していくうちに、気がつくと、そこそこ読めるようになってきました。日本語の本を読むのと同じ感覚に近くなっています。たぶん来年には、喋りながら解説できるレベルになっていると思います。というか、なるつもりです。

 欧米人が作ったマニュアルと、日本人が作ったマニュアルとでは、根本的な部分に違いがあります。日本人が作ると、プロ或いはセミプロを対象にしている場合が多いです。欧米人の作るマニュアルは、もっと対象の幅が広いです。だから解読時は、そのつもりで文面を受け取ることが大事です。ミッチェルの一般的な解釈には、誤りがあることも分かってきました。自分の勉強も兼ねて、年に何回かはミッチェルネタで、ブログを書くつもりです。これはライフワークとして取り組みます。

 アジアンを使用した同一車種同一作業での、自研指数との比較検証も進んでいます。自研指数に前提条件を可能なかぎり合わせ、それに作業性や作業量を加味した参考数値を作成しています。こちらはデリケートな問題です。むやみにネット上に数値を掲載したら、それだけが勝手に独り歩きしそうで扱いに迷う部分もありますが、参考数値の根拠まで理解してから使ってもらいたいです。作業部位ごとの補足説明書も必要かな。

 今月24日に名古屋で、中部車協連の会議がおこなわれます。各県の理事長さん達の会合です。リペゾウはメンバー外だけど出席して、料金体系基準の調査研究事業の説明というテーマで、比較検証事業の経過報告をおこないます。合間の時間を使って、プレゼン用の資料作りに励んでいます。日車協連の組織を通じて、やがて皆さんのところにも、資料が流れていくと思います。後になって恥ずかしいと、感じることが無いものを出します。


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2018.05.30 Wed
 5月20日は、静車協第44回通常総会でした。平成30年度事業計画の一つとして、「料金体系の基準に関する調査・研究 」を提案し、承認を得ました。43年間に亘って構築された自研指数と、それに基づく料金体系の見直しです。今年度より継続して取り組んでいきます。他県車協の皆様も、ご協力お願いいたします。下記が静車協の事業提案書です。


自研指数の見直しについて

自動車鈑金塗装業の料金体系は、自研指数を基準として算出されることが一般的となっています。しかし自研指数は下記のような、大きな問題を抱えています。

1. 自研指数作成時の前提として定められている6つの標準条件のうち、標準作業者は単なる概念(イメージ)であって実態が無い。実態が無いから数値化できないし、標準作業者の関わる作業の正確な再現もできない。

2. 故に自研指数の正確な検証作業は不可能であり、指数値が本当に正しいかどうかは、誰にも分からない。

3. 作業者の技術レベルは、計測数値に大きな影響を与える。作業者の技術レベルを意図的に変えれば、計測者の望む方向に計測数値を動かすことも可能である。第三者を交えずに、自研センター関係者だけで作成された自研指数の公正には、疑問が生じる。

つまり自研指数は、損保が主張するほど公正明朗な数値ではないということです。論理的には大きな矛盾を抱え、正確な検証作業もできない状態となれば、指数値の信憑性にも、疑問を感じざるをえません。

またミッチェルデーターブック及び日整連整備標準作業点数表と、自研指数との比較検証をおこなうと、自研指数の特異性が際立ってきます。同一車種で同一作業した場合の数値は、作業部位によっては、著しい差が見られます。このことから自研指数作成時の作業者の技術レベル設定は、他の基準よりも高いことが推測されます。

アジャスター制度が半ば崩壊し、近い将来にAIが、自研指数を基準として損害査定する時代に入ると予想されています。このような状況下で、今後も問題を抱えた自研指数を現状のままで、修理料金算出基準として使用していくことには危惧を覚えます。

静車協としては、日車協連という組織単位で修理料金算出基準の適正化の研究・検討をおこない、また関係諸団体とも連携を図りながら、損保及び自研センターとの協議の開催をおこなうことを提言していく所存です。

 

 自動車鈑金塗装は、我々の商品です。我々が主体となり、商品の売値を決めていく。勿論そこには、買い手側である生活者の意向を考慮する必要があります。保険対応するかどうかというのは全く別の話でして、我々の視線は、エンドユーザーである生活者に注ぐべきです。今まで50万で修理できたものが80万になったら、そんなお金出してまで修理しないと言われるかもしれない。場合によっては、レートの引き下げも考える必要があります。

 理想的には日車協連が中心となり、業界関係者を集めて協議できたらと思います。でもこれは、現実的には難しそうです。ミッチェルと自研指数をテーマに書きだした当初は、自分の役割は問題提起と限定していましたが、どうやらそうもいかない雰囲気です。最初の一石を投じた段階ですから、暫く様子を見ます。手分けしておこなっているアジアンの解析も、少しづつですが進んでいます。とりあえず来週からは、通常のブログに戻します。

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2018.04.25 Wed
 16年落ちの日産ミドルクラスセダンの入庫です。この車、久しぶりに見ました。一目全損で見積するまでもないと思っていたら、気に入っているんだと、数十万自己負担しても直すという話に変わりまして・・・

プリメーラドア

 ぱっと見で幾らと聞かれて、30万くらいかなと答えました。見積したら仰天です。信じられないくらいに部品が高い。フェンダパネルが4万越えで、フロントドアパネルは7万円部品代だけで、軽く20万超えます。輸入車並みの価格ですが、こんなに部品が高かったけ??

 どうやら古い日産車は、部品価格が新車時の倍くらいになっているみたいです。ドア1枚交換したら全損ですから、古いのに乗るなという事ですかね。いかにもMrゴーンらしい遣り口です。見積時は要注意です

 そういえば仕入れた20年式ワゴンRの取扱説明書を注文したら、在庫無いと言われました。コピーして作るから、なんと3千5百円もするといらんと返答しました。修さんのケチは聞いていましたが、これは新車買わん奴を相手にしてもという事かな
 
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テーマ:修理 - ジャンル:車・バイク
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