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車の再生に命をかけるボディワークス・アルファの板金日記 ≪毎週水曜日 20時に更新≫

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2018.09.19 Wed
 先月ですが、「今後も現行の指数を使用するなら、法定労働時間内で指数どおりに作業すれば、年収500万くらいは目指せる対応単価が必要です。ロボットのように無駄なく理想的に働いても、年収400万にも達しないのが現状の指数と指数対応単価による料金体系です。」と書きました。この文章について、補足説明します。

 法定労働時間は週40時間。年間52週休まずに働けば、2080時間。仮に指数対応単価が¥6500-の場合で、工賃売上は1352万円。稼働率70%として、工賃売上は946万ちょっと。このうちの何割を作業者が取るのか、労働分配率が問題になってきます。一般的な労働分配率は40%から60%の間で、業種によって変わります。人力に頼る労働集約型になるほど、分配率は高くなります。自動車整備業という大枠内での平均は、60%前後と予想されます。

 仮に労働分配率60%とすれば、作業者の手元には567万ほど残ります。それで充分なのかといえば、そうでもありません。567万という数字は、人間離れした作業者が休みなく働いた時の数字で、あくまで理想値です。現実では不可能に近い数字です。しかもレス率を考慮していません。下請け仕事で30レスもしてるなら、その時点で終わります。更に言えば、労働分配率60%が適正かどうか、持続可能なのかという問題もあります。

 リペゾウが就業した頃の鈑金業界は、文字通り労働集約型の仕事でした。職人のマンパワーで売上を出していきます。当時は自分の給料の3倍稼げと言われました。あの頃の鈑金工場が、一番儲かったと思います。それから暫く経つと、皆が競って、フレーム修正機や塗装ブース等に設備投資をする時代が訪れます。家族経営の零細事業所でも、1千万単位の投資を行います。多額の投資を行なっても、人手を介さないと仕事が進みません。自己満足と負債だけが残ります。現在まで、この流れが続きます。

 自動車鈑金塗装業は、基本的には労働集約型の仕事です。でも同じ労働集約型のコンサルタント業などと比べると、設備への投資額は大きいです。環境問題等も考慮すれば、今後も投資額は増大します。今以上に経費が掛かります。減価償却まで考えれば、分配率40%くらいに抑えたい。でもそれをしたら、働く人が逃げ出します。最近になって、仕事はあっても人手が足りないという話が、各所から入ってきます。補助作業者ではなく、自立して仕事ができる作業者が足りません。次世代が育っていません。育つような環境も必要です。


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2018.09.12 Wed
 テニスの全米オープンで、大阪選手が優勝しました。中継を見ていた沢松さんが( ;∀;)、その気持ち、凄く分かります。自分が初めてラケットを握った40年前に、憧れていた日本人選手の世界ランキングを調べたら、200位前後だった記憶があります。世界とのレベル差が大きかった時代を記憶してるだけに、テニスファンの1人として格別の思いがあります。

 トップクラスは幼少期から、凄まじい量の打ちこみをしています。上に行くには才能が必要だけど、絶対的な練習量も必要になります。自分はセンス無かったけど、練習は人一倍やりました。1回3時間を週5回.。丸1年も継続すると、ラケットにボールが載る感覚が掴めるようになりました。単純にボールを打ち返しているように見えますが、自分の感覚の中では、飛んできたボールを受けて押し返しています。押し返しながらラケットを上に抜けばスピンで、下に抜けばスライスです。たぶんゴルフでも上級者は、クラブヘッドにボールを載せている感覚があるはずです。

 暫く前の記事で、こんなのがありました。 徒弟制度が必要かという内容の記事です。diamond.jp/articles/-/178542

 読ませていただいての感想ですが、職人の世界が分かっていません。理屈抜きで、ひたすら叩いたりパテ研ぎしたりする中でしか、掴めない世界があります。半端ない量の仕事をこなしていくと、ある日突然これで良いと、自分なりに納得できる瞬間があります。その時に、一気に技術レベルが上がります。それの繰り返しです。サラリーマン的に常に定時で帰っていく人だと、絶対的な経験値が足りないので、この領域には普通は入れません。

 ブラックと断定されてしまいますから、経営者としては強制できません。そこそこレベルの技術者で満足ならかまいませんが、職人として生きていくなら、寝食を忘れるくらいに集中する時間が、少なくとも3年は必要です。昔は理屈抜きで、それができる環境がありました。弊害も現実にありましたから、昔に戻せとは言いません。でも行き過ぎて、逆に窮屈な感じがしています。今の日本では、本人が自発的にやるしかありません。

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2018.09.05 Wed
 リペゾウが免許取り立ての頃では、新車から5年も経つと、腐食でボデーに穴が開いてきました。そろそろ買い替えろというサインです。今の車では、10年落ちでも考えられません。10万キロ越えても故障しないし、1台の車を長期間に渡って乗る方が増えました。それに伴って増えてきた仕事が、塗膜の劣化補修です。一昔前なら〇〇チャビンとか平気で言いましたが、今時そんな差別用語を言えば刺されます。

禿茶瓶 (1)

禿茶瓶 (2)

 国産車の塗膜の性能は、飛躍的に上がっています。量販車レベルでは世界最高水準と思いますが、さすがに15年近く経つと、経年変化で割れてきます。まだ乗りたいから修理してと持ち込まれますが、普通に見積すると、えっ!と驚きます。劣化した塗膜全体を剥離後にサフコートして、下地を作ってから再塗装します。けっこうに手間暇が掛かります。修理金額も高くなります。

 なんとかリーズナブルにという要望に答えるため、最近おこっているのが、塗膜表面の部分剥離です。劣化の程度にもよりますが、大概は表面のクリヤーコートとカラーベースで、劣化は止まっています。その部分だけを剥離して下地を作り、そのまま上塗りします。ブツ取や磨きもせずに終了です。手間を省いたぶんだけ、お安くできます。これで充分という方が多いです。

 エアーサンダーに180~240番のペーパーをセットして、劣化してる部分だけを削ぎ落としていきます。局部的な凸凹や深い傷が入らないよう、手の平の感覚を頼りに平らに、段差ができないように削ぎ落とします。ある程度まで削ぎ落としたら、ペーパーを360~600番に変えながらの仕上げ研ぎです。自分で言うのも何ですが、単純な作業ですが、難易度は半端なく高いです。生粋の職人なら短時間でやりますが、普通は無理です。下地を凸凹にして、部分的には鉄板まで出して、再サフコートするのがおちです。

禿茶瓶 (3)

 2時間ほど掛けて、フードとルーフの劣化部分を一皮剥きました。かなり疲れます。

禿茶瓶 (4)

禿茶瓶 (5)

 このまま脱脂清掃・マスキングして、上塗りしたら終了です。あと5年くらいなら、充分もちます。

禿茶瓶 (6)
禿茶瓶 (7)



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2018.08.29 Wed
 26日の日曜日、岐阜車協主催のセミナーに参加してきました。テーマは「自動運転に関する真の最前線」。今が旬の話です。新事業所の建設工事が始まることもあり、かなり迷いましたが参加しました。行っただけの価値がありました。

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 自動車業界にとって、100年に1度の変革期と言われる時代です。シェアリング・EV・コネクテッド・自動運転の4つの大きなトレンド全般についての話で、話の範囲が半端なく広かったです。現時点では未だ未消化の状態で、頂いた資料をスキャンしながら考え直しています。

 変化をピンチを見るかチャンスと見るかで、感想は大きく変わります。自分は話を聞いているうちに、ワクワクしてきました。考えていた流れは間違っていないと、概ね正しい方向に向いていると確信できました。細かい部分では様々な問題が発生するだろうが、その時点で対処していけばいいです。帰りの電車でも、未来は明るいぞと盛り上がっておりました。

 セミナー後の懇親会も楽しかったです。岐阜車協の平野理事長さんをはじめ役員の方々の意識が高く、かなり刺激を受けました。岐阜は初めて行きましたが、電車を使うと、意外に近いです。またお会いすることになると思います。今後もよろしくお願いします。


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2018.08.22 Wed
 休み中、ミッチェル・アジアンを見ていてビックリ。ヮ(゚д゚)ォ! 先ずは、下記画像をご覧ください。日米双方で市販されている某日本車の、フロントドア分解図です。は見慣れたドアパネルassyですが、はドアアウターパネルです。アメリカでは今でも、この形での部品供給があるみたいです。もう20年以上前になりますが、日本でも、部品供給された時代がありました。誰も発注せず、いつのまにか消えました。

 ドアアウターパネル

 取替工数を見てみると、7.00になっています。他の車種を見たら、8.00なんてのもあります。当時の自研センター参考数値は、たしか2.50以下手間が掛かるわりに安かったです。ミッチェルの掲載数値くらい貰えるなら、作業してみようという同業者も多いと思います。ミッチェル掲載の参考部品価格で計算してみると、ドアassy 交換時の80%の価格で作業できます。顧客目線から見ても、商品としての魅力はあると思います。

 この工法が日本に紹介された時、ミッチェルの工数を知っていた方も沢山いたと思います。でも誰も喋らなかった。上から目線で眺めていたのでしょう。自らの手で情報も集めない。文章も読まない。たとえ読んでも表面だけ。じっくりと考えもしない。誰かが教えてくれるのを待つだけの鈑金屋連中だから、たぶん2.50でも作業すると。

 当時から正しい情報が伝わっていれば、現状の歪んだ料金体系は根付かなかったと思います。他業種から見ても、やりがいのある魅力的な作業現場になっていたかもしれません。普通に作業して2時間掛かるものを、1時間で終わらなければ、努力が足りないと半人前扱いされる環境で、次世代が育つか疑問です。丁稚奉公の時代じゃありません。もっと公平公正な工数を採用しないと不味いと思います。

 今後も現行の指数を使用するなら、法定労働時間内で指数どおりに作業すれば、年収500万くらいは目指せる対応単価が必要です。ロボットのように無駄なく理想的に働いても、年収400万にも達しないのが現状の指数と指数対応単価による料金体系です。作業現場の実状に合った工数を採用し、レートは逆に下げる。その方が顧客の理解も得やすいし、作業現場の雰囲気も良くなると思います。現状は残業しなければ稼げないです。ブラックと言われる覚悟でもなければ、鈑金工場など経営できません。


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